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疼(とう)痛を伴う良性の肛門疾患のひとつで、いわゆる「切れ痔(じ)」です。肛門上皮(口でたとえると唇にあたる部分)が、硬い便の通過などによって裂けることで裂肛になります。年齢、性別にかかわりなく発症しますが、男性より女性が若干多いです。肛門の後方が最も多く、次いで前方、その両方という方も珍しくはないです。肛門の側方が切れることはめったにありません。初期の裂肛の主な症状は、排便時の疼痛と出血で、この時点でほとんどが軟膏(なんこう)などの薬物療法で治癒します。しかし、下痢や便秘が続いたり、繰り返したりする場合は、なかなか裂肛が治癒せず、慢性化して肛門潰瘍(かいよう)に進展する場合があります。潰瘍の口側には肛門乳頭が肥大した肛門ポリープ、皮膚側には皮膚が炎症でたるんだ「みはり疣(イボ)」を伴うことが多く、出血は少なくなるものの、排便時はもとより排便後の疼痛が数時間から半日以上も続くことがあります。これは、炎症が内肛門括約筋まで波及し、肛門が狭くなったためです。
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