北海道新聞メディカルガイドの連載
「いきいきゼミナール健康と医療」取材記事を中心に、
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〜お医者さんに聞いた、病気のあれこれ〜
今回は「パニック障害」についてお話を伺いました。
ゲスト/岡本病院 村木 彰先生
 パニック障害とはどういう病気ですか。
 

 従来「不安神経症」と呼ばれていたものの一つで、ここ数年急増している印象があります。日常生活のなかで突然不安に襲われ、動悸(どうき)や息苦しさを感じるものです。過労や心労が積み重なった時、また、人ごみや狭い空間にいる時などに起こることもありますが、きっかけがなく、突発的に起こる場合もあります。呼吸が苦しくなると、息が詰まるのではないかと過度な呼吸をし、その結果、血中の酸素と二酸化炭素のバランスがくずれ、さらなる呼吸困難に陥るという悪循環を繰り返すこともあります。仕事や家庭を持ち、活動的な生活を送っている男性、主婦など、どんな人にでも起こりうる症状です。原因としては、自律神経系の不調が基盤にあり、身体的な要因にストレスや過労が加わって起こるものと考えられています。

 
 どんな治療法がありますか。
 
 心臓や呼吸器という、死に直結する器官の不調から、一度この症状に襲われた人は、「また苦しむのではないか」という不安や恐怖に駆られやすく、緊張した状態が持続します。予期不安と呼ばれるもので、これが悪循環を引き起こし、些細(ささい)なことでパニック症状が出現します。まずは、身体的な基盤に起因することを知り、症状が起こるメカニズムを理解することが大切です。脳の中にある、セロトニンという神経伝達物質の働きを高める薬物も有効で、緊張や不安を和らげる効果があります。一定の期間パニック症状が起こらなければ、自信につながり、回復へと向かいます。治療期間は、2週間から数カ月程度です。
 患者は増えていますか。
 10年ほど前までは、疾患として確立されていなかった症状ですので、自分でも病気と気づかない人が多かったと思います。不整脈や狭心症などの心臓疾患、または呼吸器系の病気と勘違いし、内科を受診したものの異常が発見されないというケースもあったでしょう。現在では、自らパニック障害ではという疑いを持ち、外来にやって来る人も増えています。治療法も確立されていますので、専門医での早めの受診をお勧めします。