北海道新聞メディカルガイドの連載
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〜お医者さんに聞いた、病気のあれこれ〜
今回は「全身にけん怠感を伴う疾病」についてのお話を伺いました。
ゲスト/つちだ消化器循環器内科 土田 敏之 先生
 全身のけん怠感についてお聞きしたいのですが。
 

 けん怠感というのは、「発熱」「せき込む」などのように客観的にはっきりと外に現れる症状ではありません。「だるい」状態、北海道弁でいうのであれば「こわい」状態にあることです。それが、ただの疲労からきているけん怠感なのか、なにかしらの疾病が引き起こしているけん怠感なのかは、すぐに疲労が回復せずに、けん怠感が抜けない状態が続くかどうかが目安となります。全身のけん怠感は、あらゆる疾病のシグナル・アラームといえます。まず、最も多く見られるケースとしては、単純な全身疲労によるもの、貧血によるもの、風邪の症状として現れるものが挙げられます。次に、糖尿病、肝臓病の代表的な症状としても全身のけん怠感が挙げられます。特に、女性に多く見られるのは、甲状腺機能の低下が引き起こすものです。外来の患者さんでは数年に一度といったところですが、結核と診断したケースもあります。また、結果的に癌(がん)の症状としてけん怠感を訴えられていた方も少なくありません。さらに、心身症やうつ病など精神的疾患からきているケースも多々見受けられます。

 
 けん怠感が長く続くようであれば、どうすればいいでしょうか? 
 
 全身のけん怠感が長く続く状態からは、あらゆる疾病の可能性が考えられます。よって、ケースバイケースの治療が必要になってきます。どうも体の調子が優れないなと感じたときは、まずは安静に努めることです。規則正しく食事を取り、休養をしっかり取ること。それでも、疲労が抜けない場合、あるいは、けん怠感と同時に、高熱を発したり、黄疸が出るような場合、それはただの疲労の蓄積からくるものではないと考えられます。早急に家庭医による診察を受ける必要があります。「全身のけん怠感が続く」と共に、「微熱が続く」のも、あらゆる疾病のシグナル・アラームです。一週間ほど続くのであれば、感染症の疑いがあります。また、結核や膠原病、癌などの可能性も考えられます。
 
 微熱が長く続くようであれば、どのような疾患が考えられますか。
 
 微熱を出す疾患の多くは感染症、悪性腫瘍、膠原病のいずれかです。しかし、微熱性疾患の診断は必ずしも容易ではなく、色々な検査によっても微熱の原因がはっきりとわからない場合もあります。全身けん怠感、体重の減少、貧血などの自他覚症状を伴う場合は、悪性腫瘍、血液疾患、膠原病など重大な基礎疾患の可能性が考えられます。また、心身症、神経症、仮面うつ病などの心療内科的疾患でも微熱を呈することがあります。いずれにせよ、経過を注意深くみていくことが大切です。