北海道新聞メディカルガイドの連載
「いきいきゼミナール健康と医療」取材記事を中心に、
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〜お医者さんに聞いた、病気のあれこれ〜
今回は「乾せん」についてのお話を伺いました。
ゲスト/小林皮膚科クリニック 小林 仁 先生
 乾せんについてお聞きしたいのですが。
 

 乾せんは慢性の皮膚疾患の一つで、皮膚の一番表層にある表皮の新陳代謝が猛烈に活発になることが原因です。10〜20歳代に始まることが多く、特に頭のフケが止まらないという症状で気づきます。「脂漏(しろう)性湿疹(しっしん)」と誤診されやすいのですが、次第にひじ、ひざにもかさかさした赤い斑点(はんてん)が生じます。爪や口、陰部にも現れることがあります。乾せんの原因について、これまでの研究によってさまざまなことがわかってきましたが、根本的には解明されていないのが現状です。皮膚の体質として遺伝する可能性が言われており、現在その体質の遺伝子がいくつか明らかにされています。この体質に加え、冬の乾燥した環境、ストレス、食事、アルコール、風邪、扁桃腺(へんとうせん)炎などが引き金となり、乾せんが発症したり、悪化したりします。

 
 乾せんの治療方法についてお聞きしたいのですが。
 
 同じ乾せんであっても、症状や治療に対する反応はさまざまです。一般的には症状の軽い方に、ビタミンD・ステロイド・タールの外用を、全身に広がる方には更に紫外線治療を行います。重症タイプに、全身の皮膚が赤くなる乾せん性紅皮(こうひ)症、悪寒・高熱とともに皮膚に膿(うみ)を持つ膿庖性(のうほうせい)乾せんがあり、ビタミンA誘導体のチガソン、免疫抑制剤のサンディミュンを内服していただくこともあります。
 
 精神的なケアについても強調されていますが。
 
 たとえ症状が軽くても、皮膚に生じる斑点は患者さんにとってショックな出来事です。皮膚以上の痛みを心に抱えています。その悩みをよくお聞きしたうえで、治療方針を考えることが大切です。以前に勤務していた病院の乾せん外来で、患者さんにアンケート調査を実施しました。その結果、乾せん悪化原因の第2位が「ストレス」であり、さらにそのストレスの中で「乾せんによるイライラ」を約半数の患者さんが指摘していました。専門医によく相談されることをお勧めします。