北海道新聞メディカルガイドの連載
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〜お医者さんに聞いた、病気のあれこれ〜
今回は「浮腫(ふしゅ)」についてのお話を伺いました。
ゲスト/つちだ消化器循環器内科 土田 敏之 先生
 浮腫についてお聞きしたいのですが。
 

 リンパ液循環の障害によっておこる病変のひとつです。簡単にいえば、顔、胸、腹、手足など体の腫(は)れ、むくみのことです。皮下組織などの組織内にリンパ液、つまり水分が異常に貯蓄した状態です。主に手の甲、足の甲、顔面にできる浮腫はは目立ちわかりやすいですが、胸やお腹にできる浮腫は目立ちません。皆さんも経験のあることと思いますが、飲み過ぎた翌日や寝不足の朝の手足や顔のむくみも浮腫の一種です。夕方近くになり、腫れやむくみが引いてくれば安心ですが、2日以上も続くようであれば何らかの疾病が原因となっている可能性が考えられます。浮腫で受診に来られる患者さんは、たいてい腎臓(じんぞう)の疾病ではないかと心配されますが、実際には腎臓以外が原因である浮腫も数多く見受けられます。

 
 性別・年齢に関わりのある浮腫はありますか?
 
 特に、若い女性に多いのが、月経周期に関連して生じる周期性浮腫です。これは内分泌の失調に由来していると考えられていますが、今のところ正確な原因は判明していません。20〜60歳代の女性に多く見られる特発性浮腫も、これといった原因はないのですが、数日間腫れとむくみが続きます。お年寄りに多いのはうっ血性心不全など心臓の病気が原因の浮腫です。ポンプ役の心臓の力が衰え、全身から水を回収するシステムが低下しているからです。この場合は体の下部、つまり足部に始まるのが特徴です。当然、腎臓自体が悪くなっていれば浮腫を伴いますが、特にカゼの治りかけに起こりやすい糸球体(しきゅうたい)腎炎による浮腫も多く見られます。また、膠原(こうげん)病、糖尿病も手足の腫れが症状として表れることがあります。その他にも女性の場合は極度の貧血による浮腫、妊娠時の浮腫があり、年齢・性別はそれほど関係ないものでも慢性の栄養不足による浮腫、血管運動神経のマヒや刺激によって生ずる浮腫、痛み止めや血圧の薬などを服用しておきる薬剤性浮腫、じんま疹や発疹にとどまらず口びるや目まで腫れるアレルギー性の浮腫などがあります。また、ガンの悪液質の場合にも浮腫が認められます。
 
 浮腫を予防する方法はありますか。
 
 一般的に、水分を取りすぎないこと、塩分を控えること、きちんと睡眠を取ることなどが挙げられますが、これらですべての浮腫を予防できるわけではありません。先ほどもいったように、2日以上腫れやむくみが引かないようであれば、何か原因があるのではないかと疑って病院の検査を受けるのが賢明でしょう。どんな病気にも当てはまることですが、兆候を見逃さずに早期治療を行うのがなによりも大切なことです。