北海道新聞メディカルガイドの連載
「いきいきゼミナール健康と医療」取材記事を中心に、
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〜お医者さんに聞いた、病気のあれこれ〜
今回は「成人の歯科矯正治療」についてのお話を伺いました。
ゲスト/しのだ矯正歯科 篠田 充巨 先生
 成人の歯科矯正治療についてお聞きしたいのですが。
 

 一般的に歯並びの矯正治療は子どもが受けるものと考えられていますが、子供の時に何らかの理由で矯正治療を受ける機会がなかった成人の方の場合でも、矯正治療は十分に可能です。成人が矯正治療を受ける動機は、歯並びの審美的な問題を気にされる場合が多いようです。悪い歯並びの代表例としては、八重歯、受け口、出っ歯、開咬(かいこう)などがあります。成人が矯正治療を受けることにより、これらの見栄えの良くない歯並びが美しい歯並びになり見違えるほど上品ですてきな口元に変わります。また、歯並びが整うことにより歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病で歯を失う危険を減らすことになります。さらに、上下の咬(か)み合わせが整うことで歯本来の咬むという機能がきちんと発揮される環境に変わるなどのさまざまな効果により、歯の寿命が延びることにつながります。 成人の矯正治療では、審美性を考慮して主に透明で目立たない装置を使います。また、最近では他の人からは矯正治療を受けていることが全く分からないように、歯の裏側に装置をつけて治療を行う舌側矯正という方法も開発されています。この治療法は、成人で矯正治療を受けたいのだけれども装置が目立つので迷っているというような方にお勧めしています。治療に要する期間は、一般的に2〜3年程度で、この間は毎月1回の通院が必要になります。1本の歯のみ動かすというような部分的な矯正治療では、数ヶ月〜1年程度で治療を終了します。

 
 手術を併用するケースについてお聞きしたいのですが。
 
 成人の矯正治療の特長のひとつに、外科的矯正治療といって手術を併用した矯正治療があります。出っ歯や受け口などの悪い歯並びの原因が、上下のあごの骨の関係がずれていたり、あごが変形してゆがんでいる場合には、矯正治療だけではきちんとした咬み合わせに治すことができない症例があります。このような場合にはまず、歯並びが手術後にきちんと咬み合うように手術の前に1〜2年程度矯正治療を行います。その後、口腔外科または形成外科に1〜2週間入院して上下のあごの骨の関係のずれを改善する手術を受けることになります。手術は口の中からメスを入れるので、顔に傷が残ることはありません。このような手術を前提に行う矯正治療は、指定された医療機関で治療を受けた場合に限って全額健康保険が適用されます。治療を希望される方は矯正歯科専門医にご相談ください。