北海道新聞メディカルガイドの連載
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〜お医者さんに聞いた、病気のあれこれ〜
今回は「小臼歯(きゅうし)非抜歯矯正治療」についてのお話を伺いました。
ゲスト/アーバン歯科・矯正小児歯科 高田 富博先生
 小臼歯非抜歯矯正治療と従来の矯正治療の違いについてお伺いしたいのですが。
 

 小臼歯非抜歯矯正治療とは、できるだけ歯を抜かずに歯列矯正する治療方法です。従来の矯正では、スペースを確保するために健全な歯でも抜歯し、矯正を施すということも多々ありました。しかし、最近では成長期に顎(あご)の成長を促し拡大していく方法や、永久歯へのマルチループエッジワイズ法という画期的な方法により、弾力性のある多くのループを組み込んだワイヤによって少しずつ1本ずつ歯を移動、顎を広げることが可能となり、歯並びを変える可能性のある親知らずや、特異な場合を除き、極力歯を抜かずに矯正することができるようになりました。この治療法は、弱い力を持続的に加えられる点や、歯の角度を1本1本変えられることに利点があります。早い人なら半年ぐらいで効果が表れます。現在、北海道ではまだ珍しい治療法ですが、関西方面では盛んにこの治療法が取り入れられています。

 日本人の矯正に対する認識はどうでしょうか。
 
 矯正治療を恥ずかしいことと考えてしまう日本人特有の国民性もあるのでしょうが、矯正が盛んなアメリカに比べて、矯正に対しての関心は大変低いです。また、矯正が必要かどうかの判断が、個人では難しいことも、一つの理由かもしれません。例えば、アメリカでは成長期に矯正治療を施すケースがほとんどです。そんな地域性もあって、歯並びが悪くないのに矯正装置をつけたがる子どもがいたり、色のついたカラフルな矯正器具まであったりと、日本人とは逆に矯正治療を楽しいことと、とらえる傾向もあるようです。歯並びが子どもの成長に大きな影響を与えるのは周知の事実です。歯の矯正を10歳ぐらいから勧めているところもあります。早いように思うかもしれませんが、正確な咬(か)み合わせができなければ、顎の発達の遅れ、ひいては脳の成長にも影響を与えかねません。それほど歯並びというのは私たちの生活にとって大事なものです。
 日本人向けの矯正器具はありますか。
 
 日本人向けというわけではありませんが、人前に出ることが多く、矯正が目立つのはちょっとという人のために、ワイヤの代わりに半透明のクリアパーツを使った矯正装置があります。また、矯正装置そのものを歯の裏側に取り付ける方法もおすすめです。少し高度な技術と専用器具などが必要となりますが、この方法だと、矯正をしていることを、自分で言わない限り、人に知られることはありません。歯の裏側に装置を装着するので、最初は多少の違和感を覚えますが、徐々に慣れていくので特に問題はないでしょう。