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便秘の原因はいろいろと考えられ、一般的には弛緩性や緊張性など、大腸の動きに起因するタイプが知られていますが、近ごろ、女性の便秘で新しいタイプのものが報告されています。これは、直腸と膣の間の壁に便のたまるポケットができて、そこに便の先端が引っかかるため排便が困難になるもので、直腸膣壁弛緩症による便秘と呼ばれます。日本でこの病気が着目されるようになったのは最近で、医師の間でもほとんど知られておらず、まだまだ見逃されているのが現状です。ポケットのできる原因は、はっきりと特定されていませんが、経験則からは、生まれつき腸と膣の間の壁が薄い人に多いように思われます。もともと腸と膣の間の壁は非常に薄いもので、普通の女性では数ミリしかありません。また、ポケットがあるからといって、必ず便がそこに引っかかるとは限らず、ポケットができても便秘にならない人もたくさんいます。年齢、妊娠、出産経験はポケットの有無とは関係がありません。症状は特徴的で肛(こう)門で便が止まってしまいます。肛門が小さくて、便が出づらいのではないかと思いがちですが、もっと構造的な問題です。患者さんの中には膣の方からポケットを押さなければ排便ができないという状態もみられます。トイレに行っても上手に排便することができずに、肛門の周りを指で押さえながら排便をしているという人はこの病気を疑ってみてもいいでしょう。検査は、指を直腸に入れて折り曲げることで、ポケットの有無はすぐに分かります。私どもの病院では過去3年間で100人ほどの患者さんを治療していますし、現在も常時2〜3人はこの病気で入院している患者さんがいます。それほど頻度の低い病気とはいえませんので、習慣による便秘ではないのではと感じたら一度検査を受けてみるといいでしょう。
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