|
皮脂腺の未発達による脂肪膜の欠乏と角質に含まれるセラミドの低下による皮膚の乾燥が起こり、皮膚のバリア機能が低下して、いろいろな刺激、例えば汗、石鹸(せっけん)、衣類などの接触源、細菌、ウイルス、ダニ、カビなどが侵入して皮膚炎を起こすこと、そして皮膚に含まれる水分も傷んだ皮膚を通して簡単に逃げていってしまい、ますます皮膚の乾燥をもたらすことが第一の原因です。次にいろいろな刺激に対して過敏に反応する体質があり、かゆみに対しても弱いことが原因です。掻(か)くことによる湿疹(しっしん)化と皮疹の悪化が繰り返され、悪循環となってアトピー性皮膚炎が完成していきます。体調が良好で病気を押さえ込む力が十分なときは、皮疹の悪化は起こりませんが、精神的、肉体的ストレスが強いと皮疹が増悪してしまいます。アトピー性皮膚炎の有病率を20年前と比較しますと、乳幼期ではともに約30%と変わりありませんが、9〜12才代では約2倍と増加しています。増加の原因は3つ考えられます。ひとつは生活環境の変化で、密閉性を高めた住宅の構造によってダニ、ハウスダスト、カビ、細菌などが増加してアレルギーが成立しやすくなっています。次に食生活の変化です。スナック菓子や糖分のとりすぎ、食品添加物などの未知の作用などが問題とされています。そして現代生活におけるさまざまなストレスの増加です。勉強、習い物、対人関係、家族関係、過剰な食事制限などがあげられます。
|