北海道新聞メディカルガイドの連載
「いきいきゼミナール健康と医療」取材記事を中心に、
気になる健康と医療について、
専門のお医者さんが、わかりやすく解説する情報ページです。
〜お医者さんに聞いた、病気のあれこれ〜
今回は「近視矯正手術」についてのお話を伺いました。
ゲスト/誠心眼科病院 前川 浩 先生
 エキシマレーザーを使った近視矯正手術についてお聞きしたいのですが。
 

 エキシマレーザーとは1000分の1ミリ単位という高い精度で角膜表面を削ることのできる特殊なレーザーです。エキシマレーザーによる近視矯正手術は5年ほど前からアメリカで本格的に始められました。現在では世界中に広がり、欧米ではすでに数百万人がこの手術を受けているといわれるほどポピュラーなものになっています。日本でもエキシマレーザーは、角膜混濁の治療法として1998年に厚生省に認可されました。道内でエキシマレーザーを導入している病院はまだわずかですが、医療機器や技術の進歩によって、近視矯正手術の主流になっていくものと予想されます。特に「レーシック(LASIK)」と呼ばれるエキシマレーザーを利用した手術法は、術後の痛みがないことや、視力回復が早いことなどから注目されています。角膜の表面を特殊な電動メスで薄くめくり、潜水艦のハッチのようなフラップ(上皮のフタ)を作ってそれをめくった後に角膜内部のみをエキシマレーザーで削ります。その後、めくったフラップを元に戻しますが、2〜3分で自然に吸着しますので、縫ったりする必要もありません。

 「レーシック」手術は、だれでも受けられるのでしょうか。
 
 「レーシック」手術が、手術を受ける方にとって適正かどうかは医学的な検査が必要です。目に病気(角膜疾患、緑内障、白内障、網膜疾患など)のある方はもちろん、角膜が極度に薄い人、強いアレルギー体質の人、糖尿病の人などにも適しません。逆に、職業上、一定以上の裸眼視力が必要な人や、メガネやコンタクトレンズに不便を感じている人などには、適した手術といえます。
 手術にはどの程度の時間がかかるのですか。
 
 手術時間は片目で15分程度です。手術中、痛みはほとんどありません。手術の翌日は診察が必要ですが、診察後問題がなければ、入浴、洗髪、洗顔も通常通りできます。視力は通常、一週間程度で安定します。
 費用はどの程度かかるのでしょうか。
 
 当院の場合ですと、費用は片目で25万円、両目で50万円になります。この費用には、術前の精密敵性検査、投薬、術後の診察(翌日、約一週間後、約一カ月後)の費用が含まれています。
 視力はどの程度まで回復するものですか。
 
 もちろん個人差はありますが、欧米では約90%の人が、0.5以上、約60%の人が1.0まで回復すると報告されています。当院では現在のところ、約95%の人が1.0まで回復しています。