北海道新聞メディカルガイドの連載
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〜お医者さんに聞いた、病気のあれこれ〜
今回は「白内障」についてのお話を伺いました。ゲスト/青木眼科 大橋 勉 先生
 白内障とはどのような病気ですか。
 

 白内障は、眼球の中でピントを合わせる役目を果たす水晶体が濁ってくる病気です。自覚症状としては「かすみ」と「視力低下」がみられます。白内障にはいろいろな種類があり、先天性のものや、アトピーや外傷、糖尿病に伴う後天性のものなどがあります。最近では、加齢に伴う老人性白内障が増加しています。

 治療にはどのような方法がありますか。
 
 水晶体の濁りは元に戻すことができないので、進行を遅くするために点眼薬を用います。これらは水晶体の代謝経路に作用して白内障を予防します。点眼薬はすべての人に効果があるわけではなく、これらの薬を投与しても白内障が進行する例がしばしばあります。病状が進行してしまい「かすみ」や「視力低下」が強く、日常生活に支障をきたす場合には、濁りを取り除く手術を行わなければいけません。ただ、白内障の手術をしても、白内障になる前の状態に戻るわけではないので、手術の時期は慎重に選ばなければいけません。またその際には、視力ばかりではなく、まぶしさや物が二重三重に見えてしまう複視の症状なども考慮して手術を受けるかどうか判断します。
 手術はどのように行われますか。
 
 水晶体はカプセルという薄い膜で包まれています。手術では、カプセルの前の部分を取り除き、カプセルの中に入っている濁りを超音波で細かくして吸い取り、その後透明な人工レンズを入れます。手術後、「かすみ」や「視力低下」は改善しますが、人工のレンズは弾力性がないため、ピントを合わせる力はなくなります。手術時間は濁りの固さによって個人差がありますが、多くの場合は15分くらいです。
 手術の合併症にはどのようなものがありますか。
 
 年間全国で80万件ほど白内障の手術が行われていますが、時として合併症を起こすことがあります。最も恐ろしいのは、手術後の眼の中に細菌が繁殖する感染病です。この場合は、ただちに抗生剤の点滴を行ったり、硝子(ガラス)体の手術を行わなければなりません。時としては、不幸にも後遺症を残すこともあります。また、水晶体を支えるチン小帯という細かい糸が弱かったり、水晶体を包むカプセルが弱く、眼球内に濁りが落ちてしまうケースもみられます。この場合もただちに再手術が必要となります。それから良く起きるものとして、手術後にレンズを入れたカプセルが濁り、「かすみ」を自覚する後発白内障があります。これに関しては外来で5分程度のレーザーで治療することができます。