北海道新聞メディカルガイドの連載
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〜お医者さんに聞いた、病気のあれこれ〜
今回は「大腸がん」についてのお話を伺いました。
ゲスト/医療法人社団土田病院 土田 茂 先生
 大腸がんについてお聞きしたいのですが。
 

 大腸がんとは結腸にできる結腸がんと直腸にできる直腸がんをいいます。大腸がんの発生に関わりを持つ因子は外的因子と内的因子に分けられます。外的因子としては食べ物(高脂肪食・高タンパク食)があります。こうした食事を続けると、腸内で細菌の作用をうけてそれ自体で発がん物質になるものができたり、またこれらの食べ物が胆汁酸の分泌を促して、発がん促進物質とされている二次胆汁酸を多くすると考えられています。内的因子としては家族性や遺伝性のかかわりが深いと言われています。特に若年の多発がんは遺伝的因子の関わりが高いようです。

 日本人の大腸がんが増加していると聞きますが、原因は?
 
 食事の欧米化に伴い、日本人にも高脂肪、高蛋白(タンパク)、低繊維食などを取る人が増えてきているのが原因と言われています。
 どのような症状が表れるのですか?
 
 便に血液が混じる、便が細くなる、便秘や下痢といった排便習慣の変化、それに腹痛などを生じることもあります。ただ、これらの自覚症状というのは早期の段階ではあまり出てこなく、微量の出血が便に混じる程度ということが多いのです。
 未然に防ぐ、あるいは早期に発見する方法は?
 
 完全に防ぐ方法はありませんが、24時間のサイクルに合った規則正しい生活ということを心がけたいものです。また、早期発見のポイントですが、普段から定期検診を受けるようにしておくことが大切です。検診には便潜血反応検査が用いられますが、簡単な検査でわずかな潜血でも検出できます。検査の結果が仮に陽性でも、大腸がんとは限りませんから、その場合は注腸エックス線、大腸内視鏡などの精密検査をします。
 大腸がんの治療状況は?
 
 ほかの消化器がんと比較すると、最も治療成績が良いと言えます。早期に発見できたものであれば、かなり高い確率で治すことができます。そのためにも、40歳を過ぎたころからは、年に一度は検査を受けることをおすすめします。
 がん治療の技術進歩は?
 
  治療技術の進歩で早期のものであれば内視鏡で治すこともできます。現在は切除部分が少なくてすむような患者さんにやさしい外科手術も可能になってきています。例えば、これまでがん細胞を切除するときに周辺部分も一緒に切りとる拡大手術が中心だったのが、大きく切っても小さく切っても治癒率に変化が無いことが分かってきました。そのため切除する部分を最小限にします。また、傷が小さく患者さんへの負担が少ない腹腔(ふくこう)鏡を使った手術も盛んに行われています。つまり、治療後の生活の質を重視したがん治療が広がってきていると言えます。